大人からピアノを始める方へ私の経験からのアドバイス第四回

ピアノ演奏の大まかな三つのジャンルについて(ピアノ弾き語り編)

前回の第二回から引き続きピアノを学び始める前に弾けるようになりたい演奏ジャンルについて説明させて頂きます。今回はピアノ弾き語り編になります。

ピアノ弾き語り(楽譜どおり弾くか耳コピで弾くか)について

私が大人からピアノを始めるなら入り口として一番お勧めしたいジャンルが今回のピアノ弾き語りジャンルです。私自身もピアノを始めたきっかけは好きなアーティストの曲をピアノ一本で弾き語りできたらさぞ気分良いし周りに少しだけ自慢できるのではと考えて始めました。だって洋邦楽曲、性別問わずピアノを弾きながら歌う事は憧れませんか?

今でこそピアノ弾き語りの基本的な事は少しは理解できますがピアノを始めた当初は弾き語りに必要なコード(和音)自体の存在すら知らないでコード演奏とはおよそ対局にある昔ながらのピアノ教室に後先考えずに入会した事は恥ずかしい思い出です。

そんなピアノ弾き語りはクラッシックやジャズ、ポピュラーピアノと比較してはるかに簡単に短時間で一定の成果を出しやすいとっつきやすい演奏方式です。とにかく最低限歌の伴奏になっているだけで良いなら全くピアノを触った事がない大人なら1時間以内で一応はピアノを弾きながら歌うという弾き語りをできるようになると思います。(コードの音を削って単音を一本指で叩くだけでOK)

皆さんも路上等でギター一本で楽譜もなにも見ないでジャカジャカと弦を弾きながら臨機応変に歌を歌っている光景を目にした事があると思います。これはピアノでももちろん可能なんです。またギターである程度まともな音色を弾く事は指ができてない未経験者はかなり難しいですがピアノなら鍵盤に指を押し付ければちゃんと正確な音を出せるんです。音の位置を把握しやすい事も利点です。

さて実際のピアノ弾き語りの演奏形態なのですが基本的にコード(和音)進行の順番が明記されたコード譜をもとに演奏をしていく形式になります。今でもあると思いますがあの分厚い歌本の歌詞上部にCとかAm7とか記載されているのをご覧になった事はありませんか?あれが典型的なコード譜です。インタネット上でも膨大なコード譜が公開されていますので一度検索してみて下さい。

このようにピアノ弾き語りは前述のポピュラーピアノ演奏よりさらに音数を削ったりあえてピアノ演奏しない等柔軟性が高い演奏ジャンルです。ピアノ弾き語りを学ぶにあたって必要となるピアノ及びキーボード機材はポピュラーピアノ演奏と同様に88鍵盤のフルサイズキーボード等は最初から必要ありません。ただし注意が必要な点としてコード(和音)演奏が必要となるので幼児向けの同時に複数の音を出せないおもちゃピアノではコードについて学ぶ事は難しいと思います。また伴奏ですのでできれば低音が出せるキーボードの方が弾き語りが映えるので個人的には32鍵以上のキーボードの方が良いと思います。

またコード伴奏でできれば所持したい機材にサスティーンペダルがあります。このペダルを踏めば音が長く鳴っている状態をキープできるので鍵盤をなんどもたたく必要なく歌に集中する事ができます。また音数がどうしても少ない初級レベルの演奏でもペダルを踏むことで結構いい感じで音が鳴るようになりますので弾き語りメインの方は購入した方が良いと思います。

また指が極端に太い方は鍵盤の黒鍵と黒鍵の間に指が問題なく入るかどうかもチェックした方が良いでしょう。幼児向けおもちゃなど以外の普通のキーボードならあまり心配ないと思いますが購入前には念のため確認される事をお勧めします。

ピアノ弾き語り用の楽譜も市販されていますがこれはコードが分からない方や研究用として使われています。場合により楽譜にコード記号が記載されていない楽譜も存在します。また弾き語り楽譜が弾けるようになるとコードも理解できるようになるという事はない点も覚えておいて下さい。コードはコード理論として別途学習と練習が必要になります。

このコード理論もコードとはなにかも全く知らなくてもピアノ弾き語りができる人が存在します。歌のメロディーにあるコード(和音)直感で判断してそれをリアルタイムで弾く能力に生まれつき恵まれている人です。耳コピを行う為に絶対音感が必要ない事と同じでコードをコピーする事も大人からでも絶対音感非所持者でも十分に可能です。

ピアノ弾き語りの演奏スタイルは基本的に左手はベース担当、右手はコード(和音)担当

左手はベース担当と明記していますが極端にいえば右手でも左手でも指一本さえあればコードの根音(Cであればド、Bmであればソ)を4拍子なら4回鳴らすだけで伴奏になります。またこの単音を鳴らすだけの伴奏はできるだけ低い音で弾いた方が歌が映えると思います。

コードについての理解が進みコードの構成音がわかるようになったら左手指一本で良いので根音をならしながら右手はコードを弾いてみて下さい。最初は1小節ごとに1回弾けば(サスティーンペダル踏みながら)充分です。慣れてきたら右手のリズムを変えてみたり他の音を実験的に混ぜてみたりしながら慣れていけばかなり楽しい弾き語りができるようになると思います。

独学にするか習いに行くべきか

これはコードについて的確にかつ初心者に優しく教えてくれる先生がいるのなら習いにいく価値はあります。できれば先生が耳コピで演奏できるレベルであればなお良いと思います。もちろんインターネット上に多くのコードについて解説しているサイトもあるので独学でもやれないことはないと思います。とくにコード理論についてはギター関係のサイトにも良いサイトがありますので検索するさいはピアノ系以外にもギター系解説サイトも確認した方が良いでしょう。

ピアノ弾き語り演奏に必要な事要旨

  • 大人用の32鍵盤数以上のキーボード
  • サスティーンペダル
  • 最低限のコードについての知識

「魔法はいまここに在る!」いまここで練習していつの日かできるようにお互いがんばりましょう!

ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。

 

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